オーストラリアでアシスタント・ナース(AIN)を目指す|病院・高齢者施設で働くための資格・コース・出願ガイド

大学留学

「医療現場で人を支えたい」「看護領域で経験を積みたい」――そんな方に、アシスタント・ナース(Assistant in Nursing/AIN)は現場近接型の第一歩。
本稿では、AINの実務範囲、関連資格(Health Services Assistance と Individual Support)の違い、留学生が通えるコース入学要件・英語力就業のリアルを、オーストラリア大学留学専門サポートセンターの視点で解説します。


AINとは?看護職の役割分担と位置づけ

オーストラリアでは看護職が大きくRN(正看護師)/EN(准看護師)/AIN(アシスタント・ナース)に分かれ、チームで医療を提供します。
AIN=Assistant in Nursingは「看護補助」ポジションで、RN・ENの指示のもと、次のような業務を担います。

  • バイタルサイン測定(血圧・体温・脈拍・呼吸)
  • 血糖測定、創傷の簡易ケア、排液チェック など
  • 高齢者施設でのADL支援(食事・更衣・移動・排泄・入浴)

AINは看護師免許の取得者ではありません。病院よりも高齢者施設での勤務が多い点が日本との大きな違いです。


よく混同される2資格:Health Services Assistance と Individual Support(Ageing)

AIN周辺の資格は2系統あります。就職先が異なるため、目的から逆算して選びましょう。

1) Certificate III in Health Services Assistance(看護補助・病院寄り)

  • 内容:感染管理、医療用語、急性期の看護補助、患者搬送など
  • 実習:目安80時間(例:TAFE NSWのAcute Care専攻)
  • 進路:病院・クリニックの看護補助として就業「可能性」
  • 英語:多くの校でIELTS 6.0(各最低5.0〜5.5)程度

2) Certificate III in Individual Support(Ageing)(介護・高齢者施設寄り)

  • 内容:高齢者・障がい者支援、法倫理、個別支援、ウェルビーイング
  • 実習:目安120時間
  • 進路:高齢者介護施設・コミュニティケアが中心(病院勤務は基本想定外
  • 英語:概ねIELTS 6.0(各最低5.0〜5.5)

結論病院での看護補助も視野なら Health Services Assistance介護施設でのケア職なら Individual Support(Ageing) を選択。


留学生が通える主な教育機関(抜粋)

各州立TAFEを中心に、政府認可の正規プログラムで学ぶのが基本です。下記は代表例(学費は目安)。

Individual Support(Ageing)

  • TAFE NSW(シドニー):Certificate III in Individual Support(Ageing)/6か月/2月・7月/A$8,980/IELTS 6.0(各5.0+)
  • TAFE WA(パース・Bunbury):同上(Ageing, Home and Community)/6か月/2月・7月/A$6,530+諸費用/IELTS 6.0(各5.0+)
  • CIT(キャンベラ):同上/6か月/2月・7月/A$7,830/IELTS 6.0(各5.0+)
  • TAFE QLD(ブリスベン等):同上/6か月/1月・7月/A$6,300/IELTS 6.0(各5.5+)
  • TAFE SA(アデレード):同上/6か月/1月・7月/A$7,420/IELTS 6.0(各5.0+)

Health Services Assistance(Assisting in Nursing Work in Acute Care など)

  • TAFE NSW(シドニー):Certificate III in Health Services Assistance(Acute Care)/6か月/2月・7月/A$10,500/IELTS 6.0(各5.0+)
  • TAFE QLD(ケアンズ・タウンズビル):Certificate III in Health Services Assistance/6か月/1月・7月/A$6,700/IELTS 6.0(各5.5+)

いずれも学生ビザ前提。付属英語(EAP)とのパッケージ進学が可能な学校が多く、IELTS不足からの合流も現実的です。


入学要件と学びの内容(要点)

学歴:日本の高校卒業以上(大学や専門既卒も可)
英語力:目安 IELTS 6.0(各5.0〜5.5以上)
学ぶこと(例)

  • Individual Support:個別支援、法倫理、ウェルビーイング、多様性理解、現場実習120h
  • Health Services Assistance:感染管理、医療用語、急性期補助、患者移送、現場実習80h

就職のリアルと探し方

  • 実習先からスカウト:最も現実的。実習中の評価が採用に直結。
  • 求人サイト/SNS:Seek等で応募、派遣登録。倍率は高め。
  • 紹介(同級生・講師・現場):内情に詳しく、決まりやすい。

無資格での就業はほぼ困難。まずは認可コースを修了し、現地基準のスキルと英語を確保しましょう。


よくある質問(FAQ)

Q. ワーキングホリデーで受講できますか?
A. 本ページのTAFE正規コースは学生ビザ前提です。WHでの受講・就業を前提とした公式プログラムはありません。

Q. AIN資格があると看護学部(Bachelor of Nursing)に有利?
A. 入学可否や単位免除、英語免除には直結しません。RNを最短で目指すなら、最初から看護学部進学ルートを設計する方が期間・費用両面で合理的です。

Q. TAFEと私立、どちらが良い?
A. 州立TAFEは知名度・品質の目安として強いです。私立でも政府認可であれば資格は同じですが、雇用側の認知度は学校により差があります。

Q. 病院で働きたいならどれを取る?
A. Health Services Assistanceが第一選択。Individual Supportは介護系の就業が中心です。


出願までのステップ

  1. 英語試験(IELTS/PTE/TOEFL)を一度受験し、現在地を把握
  2. 履歴書+学歴書類(日本語・英語)を準備
  3. 都市・職域(病院or介護)を決め、適切なTAFE/私立を選定
  4. 必要に応じて付属英語(EAP)+本コースのパッケージでCoE発行 → 学生ビザ申請

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免責・更新

  • 本記事は作成時点の学校情報をもとに構成しています。開講可否・費用・入学条件は毎年見直しがあります。最新情報は個別にご確認ください。
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