オーストラリアで通訳・翻訳を学ぶ|NAATIと大学・大学院の進学ルート

大学留学

国際ビジネス、公共サービス、メディアから医療・法務まで——通訳(Interpreting)と翻訳(Translation)は、専門領域と倫理を伴うプロフェッションです。オーストラリアにはNAATI(通訳翻訳の国家的認定機関)があり、NAATI認定コース → 資格試験(Certification Test)という明確なステップでプロを目指せます。本ガイドでは、資格レベルの違い・学び方・入学要件・主な開講校(日⇄英)を当センター視点で整理します。


通訳・翻訳とは(役割の違い)

  • 翻訳(Translator):文書・字幕・ウェブ等の文字情報を他言語に置換。精密な読解・文体再現・用語管理が要。
  • 通訳(Interpreter):対面/オンライン/会議等の口頭コミュニケーションを即時に媒介。聞き取り・要約・倫理/守秘が要。

いずれも言語運用力+領域知識(法務/医療/行政/IT/金融 等)+倫理・プロトコルが必須です。


NAATIとは(認定と更新)

NAATI(National Accreditation Authority for Translators and Interpreters)は、豪州で広く参照される通訳・翻訳の資格認定機関。

  • 資格はCertification Test合格で授与、3年ごと更新(CPDと実務要件の管理が基本)。
  • 公共サービスや大学病院、裁判所、州政府、企業調達での必須/優遇要件として扱われやすいのが特徴です。

目指せる主な資格レベル(抜粋・日英想定)

通訳(Interpreting)

  • Certified Interpreter(中級):コミュニティ、病院、学校、行政窓口、法廷の一部場面 等
  • Certified Specialist Interpreter(上級:Legal/Health):法廷・医療など専門領域
  • Certified Conference Interpreter(最上級):国際会議・サミット・高位交渉

翻訳(Translation)

  • Certified Translator(上級):公文書/法務/医療/行政/企業資料/金融/観光/教育/技術 等
  • Certified Advanced Translator(最上級):上記に加え、高度専門(学術・外交・大型案件 など)

どのレベルを狙うかで、必要な訓練量・研究色・演習難度が大きく変わります。


学び方と進学ルート

ステップ1:NAATI認定の“Approved Course”で学ぶ

  • 大学・大学院・一部TAFE/カレッジにNAATI認定コースあり。
  • 期間は半年〜2年超(学位/資格レベル・言語組合せで変動)。
  • 現場型のロールプレイ/逐次・同時/字幕・ローカライズ/用語集構築/倫理(守秘・利益相反)などを体系学習。

注意:すべての認定コースが日⇄英対応とは限りません。言語ペアの対応状況は当センターで最新を確認します。

ステップ2:Certification Test(資格試験)に合格

  • かつての「修了=資格付与」は制度変更済み。修了+試験合格が必要。
  • 資格取得後はCPD/実務で更新。

入学要件の目安(英語・学歴・適性)

  • 英語力
    • Diploma 目安:IELTS 6.0(各5.5)
    • Adv. Diploma / Bachelor / Grad Dip / PG Dip:IELTS 6.5(各6.0)前後
    • Master:IELTS 6.5–7.0(コースにより変動)
    • 多くのプログラムで学内テスト/適性(バイリンガル)審査あり
  • 学歴
    • 高校卒でDiploma/Adv. Diploma/Bachelor
    • 大卒でGrad/PG Diploma/Master
  • 重要ポイント:通訳翻訳コースは英語力を上げる場所ではありません入学基準+0.5〜1.0の余裕を持って臨むと落単リスクが下がります。
  • 英語未達の方EAP(進学英語)併走プランや付属/提携語学学校のDE(ダイレクトエントリー)を設計可能です。

日⇄英の代表的な開講校(例・抜粋)

学費/要件/開講可否は年度で変動します。最新は当センターで確認・更新します。

  • The University of Queensland(修士)
    会議通訳/高度翻訳レベル(Conference/Advanced)まで視野に入る高難度設計。研究色と実践演習のバランスが強み。
  • Macquarie University(修士)
    NAATI認定コースが充実。通訳(一般/Legal/Health)+翻訳の組合せ設計が可能で、就業直結の演習が豊富。
  • The University of Western Australia(修士)
    翻訳特化の修士。インターンシップ/実務連携でネットワーク形成を図れるカリキュラム。
  • Western Sydney University(学士/修士)
    学士段階でNAATI領域に進める稀有な選択肢。少人数チュートリアルで日英の実践力を積み上げやすい。
  • RMIT University(Dip/Adv.Dip/修士)
    短期資格系(Dip/Adv.Dip)〜修士までラインナップ。適性審査(バイリンガルテスト)でクラス適合性を担保。

上記以外にも日英対応の候補校があります。目標資格レベル(例:Certified vs Conference)と予算/都市/就業ゴールから最適校を提案します。


よくある落とし穴(回避ガイド)

  • 「英語力アップ目的」で入ると厳しい:授業は専門トレーニング。入学前に到達。
  • 言語ペアの未確認:同じ大学でも日英の受け入れが年度で変動。必ず事前確認。
  • 用語管理/領域知識の軽視:医療・法務等は背景学習と用語集が不可欠。
  • 更新見落としNAATIは更新制。CPD計画まで見据えて学ぶ。

キャリアと進路の見取り図

  • 公共・医療・法務:自治体/病院/法廷等の公共サービス。
  • 企業・メディア:グローバル広報/IR/製品文書/ローカライズ/字幕・配信。
  • フリーランス:専門特化(医療/法務/技術/金融/ゲーム等)で単価最適化。
  • 学位/資格の組合せ大卒(分野不問)+NAATI資格はジョブマーケットでの説明責任を満たしやすい構成。

当センターの無料支援

当センターは大学留学専門サポートセンターとして、NAATI認定の大学・大学院の出願を無料サポート。さらにオーストラリア全土のTAFE・専門学校・語学学校の正規代理店でもあるため、EAP併走プラン → 認定コース出願 → Certification Test受験までを一気通貫で支援できます。

  • 学校選定(日英対応可否/認定状況/年度更新を都度確認
  • 英語設計(EAP/付属語学/DEの最短ルート提案)
  • 出願〜CoE〜学生ビザ手続き
  • 渡航後の学習/生活サポート(SIM/口座/住居/学修計画のオンボーディング)

まずは無料相談で、目標資格レベルから逆算した最短プランをご提案します。

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