義肢装具士とは
義肢装具士(Prosthetist & Orthotist)は、事故や病気によって手足などの身体機能を失った人に対し、義肢や装具の設計・製作・適合を通して生活の質を支える専門職です。
日本では医師の指示のもとに義肢装具を製作する「医療関連技術職」に位置づけられていますが、オーストラリアでは医療チームの一員として独立して処方・治療が可能な専門職として認められています。
そのため、看護師や理学療法士と同じ国家登録制度のもとで臨床に携わることができ、医療・リハビリテーション分野で非常に高い専門性を求められる職種です。
オーストラリアで義肢装具士になるには
オーストラリアで義肢装具士として認定を受けるには、国際義肢装具協会(ISPO)認定プログラムを修了する必要があります。
このISPOは教育水準に応じて「カテゴリー1〜3」の評価を行っており、ラ・トローブ大学(La Trobe University)はその中でも最高レベルのカテゴリー1に認定された世界4大学のうちの1校です。
ラ・トローブ大学では1976年に義肢装具学教育がスタートしており、40年以上の実績を持つオーストラリア唯一の大学です。
卒業生はオーストラリア国内はもちろん、日本を含む世界各国で活躍しています。
コース概要|Bachelor of Prosthetics and Orthotics (Honours)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コース名 | Bachelor of Prosthetics and Orthotics (Honours) |
| 期間 | 4年間 |
| 授業料 | 約A$40,400/年(2025年度) |
| 入学時期 | 2月 |
| 入学条件 | 日本の高校卒業、GPA4.5以上(5段階)、化学・物理・数学・生物などで優秀な成績 |
| 英語力 | IELTS Academic 7.0(各6.5以上) |
プログラムでは、解剖学・生理学・生体力学などの基礎科学に加え、義肢・装具の設計・製作・臨床評価を総合的に学びます。
コース全体を通じて700時間以上の臨床実習が組み込まれており、最終年にはリサーチプロジェクトまたは企業プロジェクトにも取り組みます。
学べるスキルと特徴
- 専門知識と臨床技術:人体構造・生体材料・運動学を理解し、個々に合わせた義肢装具を設計・製作
- 研究力:高機能・軽量素材の開発や、次世代リハビリテーションデバイスの設計
- 臨床経験:病院・リハビリ施設での臨床実習を通じ、患者との実践的コミュニケーションを習得
- 多職種連携:医師・理学療法士・作業療法士などと協働し、包括的ケアを提供
オーストラリアの資格を取得した後は、義肢装具士(Prosthetist/Orthotist)としての国家登録が可能です。
精密な作業が求められる分野であるため、手先が器用な日本人との親和性が高く、卒業後にオーストラリア国内で働く日本人技術者も少なくありません。
ディプロマ経由での進学プラン(ラ・トローブ・カレッジ)
高校卒業後に直接入学が難しい場合、Diploma of Health Sciences → Bachelor of Health Sciencesのパッケージから進学する方法もあります。
Diploma修了後、優秀な成績(WAM80以上+IELTS7.0)を修めた学生のみ、Bachelor of Prosthetics and Orthotics (Honours)への編入申請が可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コース名 | Diploma of Health Sciences(ラ・トローブ・カレッジ) |
| 期間 | 8〜12ヶ月 |
| 入学時期 | 2月・6月・10月 |
| 授業料 | 約A$36,000(2025年度) |
| 英語力 | IELTS 6.0(各5.5以上) |
| 備考 | 修了後の編入は選抜制(上位2名) |
直接Bachelorへ進学するよりも時間はかかりますが、英語力や学力に不安がある方には現実的なルートです。
出願準備とスケジュール例
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 英語試験を受ける | IELTS Academicを受験(付属語学学校EAPからの進学も可) |
| ② 書類を準備 | 高校卒業証明書・成績証明書(英日1部ずつ)/英語スコア/パスポート |
| ③ 出願・合格手続き | 条件付き合格(Conditional Offer)→英語条件クリア後に正式入学 |
| ④ ビザ申請・渡航準備 | CoE発行後、学生ビザ申請/宿泊・保険・航空券手配 |
| ⑤ 渡航・入学 | 翌年2月にラ・トローブ大学入学 |
当センターのサポート体制

当センターは、オーストラリア全土の大学・付属カレッジ・語学学校の正規代理店として、
ラ・トローブ大学を含む医療・リハビリテーション分野の進学を無料でサポートしています。
- 義肢装具学を含む医療系学部への大学選定と出願サポート
- EAP(進学英語)併走プランの設計
- Diploma経由進学/直接Bachelor進学の比較案内
- ビザ申請・滞在サポート・現地相談窓口まで一貫対応
英語力や学力の条件を満たしていない方も、付属語学コース+本科パッケージで出願可能です。
詳細は「無料進学相談フォーム」よりお問い合わせください。
まとめ
オーストラリアで義肢装具士を目指すには、ラ・トローブ大学での学士号取得が唯一のルートです。
世界的にも評価の高いISPO認定コースで、臨床・研究・開発すべてを実践的に学ぶことができます。
英語力や準備段階に応じて、付属カレッジ・EAP併用など柔軟な進学設計が可能です。
まずは、希望入学時期や現在の英語力をもとに個別進学プランのご相談をお勧めします。

