スマートフォンやクラウドサービス、在宅勤務用VPNなど、私たちの生活やビジネスは「ネットワーク」が前提の社会に変わりました。社内のサーバーからクラウド環境まで、常に安定して安全に通信を行うためには、ネットワークを設計・構築・運用できる専門エンジニアが不可欠です。
オーストラリアの大学・TAFE では、ネットワーク基礎からクラウド、セキュリティ、仮想化、Ciscoルーター/スイッチを用いた実機演習まで、実務直結のカリキュラムが整備されています。
当センター(オーストラリア大学留学専門サポートセンター)では、
「インフラ系エンジニアとしてキャリアを築きたい」
「ソフトウェアだけでなくネットワークも理解したフルスタック人材になりたい」
という方に向けて、ネットワーキング系専攻への進学ルートをご提案しています。
ネットワーキング(Networking)とは?
ネットワーキング分野では、企業や組織が利用する情報システムを「安全かつ安定して通信できる状態」に保つための技術を学びます。具体的には、次のような内容が含まれます。
- LAN / WAN などネットワークの設計・構成
- ルーター・スイッチ・無線LANアクセスポイントの設定
- VPN やクラウド環境を利用した安全な接続
- ネットワーク監視・障害対応・性能チューニング
- ファイアウォール・IDS/IPS を用いたセキュリティ対策
- 仮想化・クラウドインフラ(例:AWS、Azureなど)の基礎
企業の「生命線」であるネットワークを止めないことがネットワーキング分野の使命であり、その責任の重さからも、世界的に需要が高い専門職と言えます。
ネットワーク系の主な職種
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、企業ネットワークの「設計」「構築」「監視・運用」を担当します。中〜大規模の環境では、オンプレミスの機器だけでなく、クラウドサービスやVPN、ゼロトラストモデルなど、最新のアプローチを組み合わせて設計する力が求められます。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、ネットワークに加えてサーバー・OS・ストレージ・仮想化基盤など、ITインフラ全体を扱う職種です。ネットワークとインフラは現場では密接に関わるため、両方の知識を持つエンジニアが高く評価されます。
ネットワーク管理者(Network Administrator)
構築済みのネットワークを日々運用し、障害対応・利用者からの問い合わせ対応・定期メンテナンスを担う職種です。セキュリティインシデント発生時にはネットワークエンジニアと連携し、迅速な原因究明と復旧を行います。
Cisco認定資格と Networking Academy
ネットワーク分野を目指すなら、Cisco Systems(シスコシステムズ)の認定資格は必ず目にするキーワードです。世界中の企業ネットワークで使われているルーターやスイッチの多くが Cisco 製であり、同社が提供する資格は「ネットワーク技術者の共通言語」と言われるほどです。
代表的な資格は次のとおりです(内容は変わることがあります)。
- CCNA:基礎レベル。小〜中規模ネットワークの構築・運用スキルを証明。
- CCNP:中級レベル。大規模環境・高度なルーティング/スイッチングに対応。
- CCIE:上級レベル。国際的にも一流ネットワークスペシャリストとして評価される資格。
オーストラリアの多くの大学・TAFEは Cisco Networking Academy と提携しており、キャンパス内に Cisco ラボを設置して実機演習を行なっています。例えば、グリフィス大学、クイーンズランド大学、RMIT大学、ディーキン大学、ラ・トローブ大学などがパートナー校として知られています。
こうした環境で学ぶことで、資格試験対策だけでなく、「実際の企業ネットワークと同じ構成」を使ったトレーニングが可能になります。
学び方のレベル別ルート
ネットワーキング分野は、オーストラリアでは次のレベルで開講されています。
- TAFE・専門学校:Certificate / Diploma / Advanced Diploma
- 大学学部:Bachelor of Information Technology などのネットワーク・セキュリティ専攻
- 大学院:Master of Information Technology(Internetworking / Networking 専攻など)
1〜1.5年:TAFEで基礎を固める
IT未経験からネットワークの基礎を身につけたい場合は、TAFEの Certificate や Diploma コースが入り口になります。例として TAFE Queensland のパッケージコースでは、以下のような内容を学びます。
- PC・OS・ハードウェアの基礎
- 小規模オフィスや家庭向けネットワークの設計・構築
- ネットワークOSの設定・ユーザー管理
- ルーター・スイッチの初歩設定
- ネットワークトラブルシューティング
- 仮想化サーバー導入・運用の基礎
Diploma 終了後は、そのままネットワーク関連職を目指すこともできますが、中〜大規模企業で活躍したい場合は、大学学位(Bachelor)まで進学する方が多いです。
3年:大学学部でネットワーク+セキュリティを専門的に学ぶ
本格的にネットワークエンジニアとしてキャリアを築くなら、Bachelorレベルの専攻がおすすめです。代表的なパターンとしては次のようなコースがあります。
例:ネットワーク&セキュリティ系 Bachelor
- Bachelor of Information Technology(Computer Systems and Networks)
- Bachelor of Information Technology(Networks and Security)
こうしたコースでは、次のような内容を深く学びます。
- ルーティング・スイッチングとネットワークプロトコル
- ワイヤレスネットワーク設計
- ネットワークプログラミング・分散コンピューティング
- ネットワークセキュリティ・暗号化・アクセス制御
- クラウドインフラ・仮想化・コンテナ技術
- システム設計、要件定義、プロジェクトマネジメント
- Work Integrated Learning(企業インターンシップ)
グリフィス大学やクイーンズランド大学、クイーンズランド工科大学などでは、企業と連携したインターンシップ科目が組み込まれており、実際の職場でネットワークチームの一員として就業体験ができます。
大学院:Internetworking / Networking 専攻で高度な専門性を身につける
すでに学士号を持ち、より専門性を高めたい場合は、シドニー工科大学(UTS)やディーキン大学などの Master コースが選択肢になります。
例:
- Master of Information Technology(Internetworking / Networking 専攻)
- Master of Science in Internetworking
これらのコースでは、Cisco Networking Academy と連携しながら、
- 高度なルーティング・スイッチング設計
- 大規模企業・サービスプロバイダ向けネットワークアーキテクチャ
- マルチサイト・マルチクラウド環境の設計
- セキュリティデザイン・ネットワーク監査
- CCNA / CCNP レベルの実務スキルと試験対策
などを実務レベルで学びます。IT系学士号を持つ場合は、履修状況によって1.5年に短縮できるケースもあります。
卒業後に目指せる主なキャリア
ネットワーク系の職種は、オーストラリア政府の統計でも長期的な需要が見込まれる分野とされています。代表的な職種は以下の通りです。
- Network Engineer / Network Specialist
- Network Administrator
- Infrastructure Engineer
- Systems Administrator
- Cloud / DevOps Engineer(ネットワーク+クラウドの複合職)
- Security Engineer(ネットワークセキュリティ寄りの職種)
- Technical Support / Help Desk(ITサポート職からのキャリアスタート)
クラウド化が進むほど、ネットワークは「見えにくいインフラ」になっていきますが、その重要性はこれまで以上に高まっています。「つながっていて当たり前」を支えるネットワークエンジニアは、今後も世界中で求められる職業です。
こんな方にネットワーク系専攻はおすすめ
- ITインフラやクラウドの仕組みに興味がある
- サーバーやネットワークの「裏側の仕組み」を理解したい
- 将来はインフラエンジニアやネットワークエンジニアとして働きたい
- ソフトウェア開発だけでなく、インフラも分かる人材になりたい
当センターの無料サポートについて

当センター(オーストラリア大学留学専門サポートセンター)では、ネットワーク・インフラ系専攻を希望される方に向けて、
- 英語力・学力から見た進学可能校のリストアップ
- TAFE経由・カレッジ経由・大学直入学などルート比較
- ネットワーキング専攻とサイバーセキュリティ専攻の違いの整理
- 出願書類の準備・出願手続き代行
- 渡航後の専攻変更・編入に関する相談
などをすべて無料でサポートしています。
「自分にはどのコース・大学が合っているのか知りたい」という段階からご相談いただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。

